lunabless12005-07-05

私が好きな映画のひとつ

トキワ荘青春

漫画の市民権を獲得していった人達の昔の売れない時の苦労話です。
寺田先生を初め
石ノ森先生
赤塚先生
藤子不二雄A先生

今となっては巨匠の方々の当時のお話です。
今ではトキワ荘は取り壊されてありませんが、この作品は
壊される前にトキワ荘で撮られています。
ですので実際に先人達がどのような環境でどういう風に書いていたのかが鮮明にわかることでしょう。

私の個人的な意見ですが、これは是非漫画家を目指していたり、
絵を描いて悩んでいる人達には見てもらいたい作品です。

特に赤塚先生の話は泣けるくらい心に来るものがありました。
周りの住人がどんどん作品を世に出していく中、最後まで残っていたのが赤塚先生でした。
その当時赤塚先生は、石ノ森先生のアシスタントをしてましたが。
ある時漫画を編集者に持っていくのです。
すると

「君はもうあきらめたほうがいいかもしれない」
「人の物真似しかできないようなら田舎に帰ったほうがいい」
「この絵は誰かさんの絵にそっくりじゃないか」

と厳しい事を言われます。
しかしそれでも赤塚先生はくじけなかった。
周りのみんなに励まされ、一心不乱に漫画を描きつづける。

そしてふとその編集者が石ノ森先生の所を訪ねてきます。

「彼はどうしてるのかね?」

すると石ノ森先生は原稿を取り出し

「こういうのあいつ、俺よりうまいんですよ」

と編集者に原稿を見せるのです。

そして編集者赤塚先生の部屋を訪れます。
部屋の壁や、床には自分が一心不乱で描きつづけた絵がちらばっている部屋の中

「おお、描いてるね」

赤塚先生の横に座る編集者

「さぁ描こう!描こう!」

私が一番好きなシーンです。

何かを作り出していく過程で、成功してるからといって
その人が楽な道を歩んできているのではなく、
血のにじむ努力の上に成り立ってるんだなぁと思う
非常にいいシーンだと思います。

この他にもいっぱい、いいシーンはあります。
これは、是非レンタルして借りてみてください。
何かに向かって志している人なら必ず共感できる作品だと思います。