いやはやお久しぶりな日記です。
Fatehollow AYAKASHIが同時発売してからかなり日が立ちましたね
皆さんはPLAYされたでしょうか?私は先ほど終わったということで
この二作の考察なんぞしてみようかと思います。私視点で
まぁもしよろしければ最後までお付き合いくださいまし。
多少ネタバレ含んでますんで注意してください。

といっても普通のシナリオやらCGの考察は他の方達にお任せして
演出面での考察私はしていこうかと。
というわけで


【AYAKASHI】


最初STARTから始めるとAYAKASHIのタイトルロゴとともに静かに始まっていきます。
雨のエフェクト、パンしつつビルの外観、今現在どこで一体どういう状況なのかというのが非常にわかりやすく構成されています。
ビジュアルノベルじゃ珍しい。けど非常にセオリーないい入り方してますよね。


この作品ではこの手法を多く用いています。
従来のノベルは大体シーンを切り替える時にはトランジッションを挟んで背景の切り替えを行いますが
AYAKASHIは例えば 学校の外観→2−3表札→教室だったり 主人公の家の外観→家の中
と切り替わっていくために状況把握がしやすい作りになっています。


イベントとカットCGで構成されているOPですが
キャラの位置関係についても8割方混乱を起こさずに見れるようなカメラアングルで描かれています。
そしてパン、ズーム、を巧みに使い、臨場感をUP
敵の攻撃溜めズーム エイムに攻撃を仕掛ける。斬撃エフェクト+エイム全身CG さらに敵の攻撃から、エイムの超接写、敵の攻撃、エイムの接写の小刻みなカットによる連続したカット
ぐいぐいと話に引き込んでいきます。目が離せません。
さすがOPシーンです。勢いを感じました。


立ち絵の演出ですがこれまた巧いです。
それは被写体深度による演出がかなり生きてると思われます。
通常のノベルですと大体2人キャラが画面に出てる場合
片方をUPにしたいなと思った場合一歩前に出た感じになります。
絵を七分身からUPに変えますから
だけどAYAKASHIの場合はキャラを動かすだけではなく、カメラを動かすという事と被写体深度を使って表現している為に
キャラが前にでたり、戻ったり、前にでたり、みたいに違和感なく繋がっています。
あと切り替えにWaitを挟んでませんから七分身から被写体深度のUPへと非常にスムーズです。


あと各話形式で話が進んでいくんですが、一話終わるごとにOPとEDを必ず入れています。
個人的にはアニメとかみたいに別に区切り入れなくてもいいのではとか思ったんですけど。
ノンストップで話を進める事ができるんだし、OPも全部同じだし、最初と最後だけでも良かったんではないかな
まぁ話の構成的問題で一旦リセットかけないと繋がらないって事もあるのかもしれないけど。
ただエイム編の最終話AYAKASHIでの入り方はすごいイイなぁと思います。


バトルシーンですが
最初の真田vsエイムのバトルシーンは見ものです。
真田の奇襲から30行の真田の語りが入るまでの間にエフェクト使いまわし合わせて60枚前後のCGを多用する
あえてあまり文章をはさまず、SEとグラフィック主導型の演出における表現は、スピード感、テンポともに抜群で、非常に巧いです。
BGMも初めての戦闘曲でボルテージはかなり上がって見れると思います。


ラストは動作検証でみせたエフェクトも演出に生かされてました。
一回限りの大技でしたが、かなり綺麗でしたよええ。


ただ後半のバトルはかなり息切れしてるような印象を受けます。
真田戦に感じられたスピード感がちょっと失われてしまっています。残念です。
あと曲が全部で36曲もあるにもかかわらず戦闘をメインとしている作品なのに
それに特化した曲が3〜4曲しかないというのはちょっと足りないのでは?と思います。
ここまで作ったんだからバトル状況にに対応した曲をもう少しあってもいいんでなかったでしょうかね。
正直ほとんど同じ曲で戦闘が進んで行きいますので結構飽きが来ます。
さらに曲の切り替わりも激しいのでいまいち盛り上げには欠けてます。
このあたりは非常にもったいないなぁと思いました。

ですがこれはしょうがないことなのかなぁなんて思ったり…
正直10時間以上の作品に最初から最後まで気合をいれた演出や音楽をつけるなんてまさに至難の業
実写ならともかくCGも音楽もすぐには用意できませんし、必然的に使いまわしが多くなってしまうのはしょうがない事です。
この作品の手法は結構映像寄りですしね、でもそんな状況の中でいやはやほんとすごい頑張っていると思います。


Fate hollow


Fate以上に凄くなってますな
というか全画面でこのスタイルは化け物だ!!!と叫ばして
正直私全画面って作る上で文章メインだからグラフィック部分が必然的に弱くなる!
ウインドゥONOFFしないといけないしウインドウで絵が隠れちゃうし、どうなの?みたいに思ってました。ええ・・すいませんorz
なんかもうそんなの関係ないっすねコレ。
なんていうか文章とグラフィックを一つにまとめたって感じ?
なんで文章が進行している最中にバックでパンしつつ
トランジッション掛けたりフェードしたりできるんですか?
アニメーション画像動かせるんですな・…コレってデフォルトでできるんですかのぅ?
っていうかもうこんな事ができるんなら文章全画面がいいと思った。
シナリオ進行しつつもこんな要素が盛り込めるんならさー
ライターも満足いく表現できるし、グラフィックだってかなり巧い具合に合わせられる表現できるじゃないっすか
文字枠の透過も任意でできるし、親切だなぁーこういうシステムなら透過する意味が大いにありますよね。
同時進行してくんだもん!いいなぁーまじいいなぁー!コレ!


まさにビジュアルノベル


もしかしてあえて音声入れてないんじゃなかろうか?とか思った。
そりゃあるに越したことはないですし、あったほうが大半は聞いてるだけで読まなくても済むんですけど


ビジュアルノベル
ということを考えた時にやっぱ読ませて魅せるんですよね、
自ら読むって大事なことだと思いますし。
だから入れてないんじゃないかなぁ
もちろん音声があればあれで違う楽しみ方があって私は好きですけど。
こんな演出で作品作れたら幸せだよなぁーまじでいいなぁー
どう考えてもスプリクトだけいじくってるだけではできない芸当ですよねコレ


立ち絵表現
しっかしまぁよくころころ跳ねて飛び回ってますね。
立ち絵真横にして使ったりしている作品初めて見ましたよ。
七分身からUP切り替わる部分とか一回外でリセットしてUPに持ってきたりとか
いきなり近寄った感が出てていい表現ですね。
さりげに透過の薄い絵を何枚か重ねて残像付けて速さを表現したりとか細かいなぁーほんと
あとやはり表情が多いっていいですね。表情で演出してる部分が日常partでは目立ちます。
会話してないキャラも動くのってどのくらい前から流行ったスタイルなんでしょうね。うーむ、覚えてないや
立ち絵の状態から部分UP、パン、見ていて画面は飽きないですねー
やっぱ、立ち絵とイベントの絵の境界みたいなものがだんだん狭まって来てるきがします。


イベントは結構通常の動き+透過絵を重ねあわせたりが多いですね。
これすごくいい表現法かも
絵の使い方も,もしかしたらさらに今後変わってくるのかもしれませんね〜
一枚絵で配置でなくてパーツごとに配置「背景・人物・手前の物」みたいな表現とか
それに+動きが加わったりアニメーションより一歩手前な表現っていうのが今後増えていくと思います。
文章進行に合わせてパン、ズーム、回転とかデフォなツールが出て欲しいなぁもちろん同時処理でトランジッションも可、いいねぇー。


本編の見せ場の所は並々ならぬ思いがあるような・…
よーーーーく考え抜いて作られているというか気合入りまくり。
橋アーチャーとラストはまさに冬木市という世界が最大限に生かされているかと
まれに見る力作だと思うんですがというかここまで作りこまれたシーンはノベルで初めて見た
というかほんとここはお見事としか言葉がでない(´・ω・) 
文章、グラフィック、カメラアングル、SE、効果音、
すべてがうまく混ざり合って一つの綺麗な流れを作り出してます。


語るのはあれなので実際見てください。
ここを見るだけでもある意味十分価値はあると思います。


あと効果音とBGMの使い方がうますぎ。
というかここまでこだわった使い方してるのTYPE−MOONさんだけ?
場面に合わせてまず音量を上げ下げを行っているすっごい細かい気配り。
例えばセイバーがアチゃーの矢を防いだ時の士郎の思考のときとか
ラストのキャスターが魔術ぶっ放す所とかSEをメインにしたててBGMのボリューム絞ってたりとか
これいただき!(・ー・)
BGM多分これ前回もやってたのかな…
秒数かなんかでループさせる場所を制御してるのか、はたまた2曲に分けて再生が終わったら自動で次の再生をできるようにしてるとか・…うーむ
エミヤ#2 とかwarsとか
最初の入りが徐々に盛り上がっていくのがエミヤ#2とwarsの曲の特徴なんですが。
ループしてる部分が最初の盛り上がっていく場所を越えた部分なんですよねコレ
あまりに画面に夢中で最初全然気づかなかったんですけど
ここまで気を使うとは・…すげぇっすorz
しかもこれまた場面に合う合う。たまらないくらいカッコいい
違和感なくBGMに入り自然にループ
しかも使われるのはここぞとばかりの見せ場一回ぽっきり
どう見てもバトルシーンに熱が入らないわけがないっす


last pieceこれもそうなのかな?・・・ピースがハマルSEに合わせてフェードアウトして

  1. ギターverにフェードインしていってるんだけど

MUSICコーナーで聞くと一つの曲で入ってるからそうなのかなぁ


【まとめ】
AYAKASHI FATE いやはやビジュアルノベルの新しい時代みたいなものを垣間見た気がいたします。・…マブラブやった時もそんなこと言ってた気がする。
同じジャンルですが全画面ウィンドウと下部ウインドウの表現でここまで変わってくる。非常にいい例を見れた気がします。


あくまで文章を読ませつつグラフィックと融合して展開していくhollow に対して
グラフィック描写に力をいれ、極力長文はさけ
文字数制限を音声を入れることによって大幅にカバー
メインを会話させることによって話を展開させていく
hollowにおけるパンはシナリオを読ませる為の間+間として使ってる印象
AYAKASHIは純粋な間の為に使用している印象を受けます。
いやはやいい作品にめぐり合えたものですわ


ノベルというジャンルができてまだ十年ちょっとくらいとおもうのですが
まだまだ表現でやれることはたくさんあるだろうし
新しいことにチャレンジしていって貰いたいです。


私も感化されて色々模索していこうかなぁと思います。
と、いう印象をうけましたとさw
1万4千払って買った価値は十二分にありました。


ちなみにどちらがいいかと言われたら
Fate hollowって言っちゃうでしょうね
そして全画面の良さにまざまざと気づかされました。


全画面にしょうかなぁ・…